新築住宅で電気配線を計画するとき照明やスイッチ・コンセントの位置や数に注意が行きがちですが、テレビの配線も入居後に「ここに欲しかった~。」と言われるお施主さんが多いそうです。
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レトロ Freepikによるベクターデザイン



<宅内のテレビ配線>

アンテナからテレビまでは下図のような配線がされています。
テレビ配線
ここではテレビの受信方法としてUHFアンテナ・BSアンテナを使用した時の配線方法をご説明します。
①UHFアンテナ・BSアンテナ
屋根や建物の壁面にテレビ受信用アンテナを設置します。
②ブースター(UHF・BS混合)
アンテナで受信した電波はブースター(増幅器)で電波を強くして宅内へ送られます。
ここでUHF(民放の受信用)とBS(衛星放送)の電波を混合して1本にまとめて宅内へ入っていきます。
③分配器
アンテナから入ってきた電波を各部屋へと分ける機器です。
④壁端子
部屋の室内へ設置しテレビと接続をする中継となる機器です。
新築の配線計画時にこの壁端子の位置と数に注意が必要です。
⑤ブースター電源部
ブースターへ電源を供給する機器です。
これがないと電波を強くすることが出来ません。
宅内の壁端子のどこか1か所に設置します。
新築のときは③分配器の前に配線し天井裏や情報盤に設置する場合が多いです。
⑥セパレーター(分波器)
壁端子からテレビへ接続時にUHFとBSに分ける機器です。
⑦テレビ

※各機器の接続配線には同軸ケーブルが使われ、新築時にはロスが少なくノイズに強い「5C-FB」という規格のケーブルを使用します。

アンテナからテレビまでには多くの機器を通して受信した電波を届けています。



<テレビ壁端子の数>
新築時にしっかりと計画していないとテレビを置く位置に壁端子が無い!という事になり不便さを感じるようになります。
テレビ壁端子は各居室に最低1か所は設置した方がいいと思います。
お施主様によっては「子供部屋にはテレビを置かないからいらない」と言われることがありますが、将来的に置く必要が出来たとき余計な出費と露出配線になる可能性があります。
今は必要なくても将来を考えて設置する数を考えてください。

リビングには2か所設置すると便利です。
お家の中で1番模様替えがしやすく雰囲気を変えることが多いのがリビングなので、テレビを置く位置も変わる可能性があるからです。

浴室に備え付けのテレビを付ける場合もテレビ配線が必要です。

パソコンでテレビを見る方はパソコンを置く場所にもあると便利です。



<テレビ壁端子の場所>
居室などは机やベットの配置に気を付けて設置する場所を確認します。
テレビ配線場所居室
上の図では窓際にベットを置くということで廊下側にテレビの壁端子を設置しました。

リビングなどは動線や家具(ソファーやテーブル)などの配置に注意して設置する場所を確認します。
模様替えなど家具を動かす事も考慮して、2か所設置すると便利です。

テレビ配線場所リビング

テレビ置く場所にはDVDプレイヤー等コンセントが多いので、コンセントの差込口を増やしておくと配線がスッキリとします。
テレビ端子



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