急に照明が点かなくなった、コンセントが使えない、夜の間に急に真っ暗になった、家じゅうの電気が使えなくなった。などの症状が出たときは慌てずにまず分電盤を見てください。
停電



(ここでは一般戸建て住宅での対処方法を記しています。)
<分電盤を見てブレーカが落ちている時の対処方法>
ブレーカが落ちている場合は、どのブレーカが落ちているかで対処方法が異なります。
ブレーカが作動したということは危険を察知して安全を守るためなので、適切な対処方法が必要です。
DCF00035

<確認方法>
分電盤を見てブレーカが落ちていないかを確認する。
 ブレーカが落ちている→②へ 落ちていない→下記「落ちていないときの対処方法」参照

契約ブレーカが落ちている。(契約ブレーカが付かない電力会社もあります)
 YES→「A」へ NO→③へ

分岐ブレーカ(分電盤右側の複数ある小さいブレーカ)が1つ落ちている。
 YES→「B」へ NO→④へ

漏電ブレーカが落ちている。
 YES→「C」へ 


<対処方法>
「A」:契約電力以上の電気を使用したことで ブレーカが落ちたようです。電化製品のスイッチを切りコンセントを抜いた後に、ブレーカを上げてください。

「B」:その回路のみ電気の使い過ぎで落ちたようです。電気が使えないコンセントから家電製品のコンセントを外してブレーカを上げてください。
上がらないようならコンセント自体の故障や配線に問題があるかもしれないので、電気工事店に点検・修理を依頼してください。
上げた後に家電製品をコンセントに差してブレーカが落ちるようなら、家電製品の故障が考えられます。メーカーまたは家電販売店に該当家電製品の点検・修理を依頼してください。

「C」:漏電ブレーカが落ちている場合は容量以上の電気を使用したことで落ちた場合か、漏電によって落ちた場合があります。
まず最初に容量以上の電気を使用したことで落ちたのかを確認します。全ての照明や電化製品のスイッチを切りコンセントを抜いた後に、ブレーカを上げてください。これでブレーカが復旧するようなら、電気の使い過ぎが原因です。一度にたくさんの電気を使わないように注意して使用してください。

上記で復旧しない場合は「漏電」が考えられます。漏電しているブレーカを探すことで、それ以外の電気は復旧することができます。



<漏電箇所(回路)の特定方法>
①一度全てのブレーカを落とします(OFFにします)。
②漏電ブレーカのみ(契約ブレーカがある場合は契約ブレーカも)ONにします。
③分岐ブレーカを1つずつONにしていきます。漏電しているブレーカをONにすると、漏電ブレーカが作動し落ちるので、該当の分岐ブレーカはOFFにします。

これで漏電している回路が分かったので、漏電ブレーカをONにして、漏電している分岐ブレーカ以外をONにします。漏電している回路以外は使用できます。
漏電している分岐ブレーカはOFFにしたまま電気工事店に点検・修理を依頼してください。

ちなみに私が勤める電気工事会社で一番多い漏電事例は、雨の日です。
外部のコンセントなどに延長コードや電気器具を差したままの状態で雨が降り濡れてしまい、漏電ブレーカが漏電を検知してブレーカを落としてしまうといった事例です。この場合は外部のコンセントに差してある延長コードや電気機器を外してしまえば復旧することができます。雨の日には外部にあるコンセントには注意してください。




<分電盤を見て、全てのブレーカが落ちていない(OFFになっていない)時の対処方法>

・家じゅうの電気が使えない場合
ご近所を確認してください。停電の可能性があります。
ご近所は電気が使えて、ご自身の家だけ電気が使えない場合は引き込み線(電柱から家まで電気を送る線)のヒューズが切れている可能性があります。この場合は電力会社の方へ点検・修理の依頼をしてください。


・特定の場所の照明が点かない場合
電球が古い場合は交換してください。またはスイッチを切にして電球を外し、他の場所の電球を外して取り付けてみてスイッチを入れてみてください。
それで点灯した場合は、電球の球切れです。電球を交換してください。
電球を交換しても点灯しない場合は照明器具の故障か稀にですがスイッチの故障が考えられます。この場合は電気工事店に点検・修理の依頼をしてください。


・特定の1箇所のコンセントが使えない場合
ブレーカが落ちていないのにコンセントが使えない場合は、他の家電製品を使ってみてください。
それでも使えない場合は、分岐ブレーカ自体が壊れているかコンセントが壊れている可能性があります。どちらの場合も対象のブレーカを落とした状態で電気工事店へ点検・修理の依頼をしてください。


・電気が使えるところと使えないところが半々の場合
比較的新しい住宅の場合は単相3線式といわれる受電方式になっています。これは電柱から住宅の分電盤まで3本の電線が入っていて、100Vと200Vが使えるようになっています。
この単相3線式ですが、電柱の上で2本のヒューズがついていますが、この片方のヒューズが切れると、200Vと切れた側の100Vが使えなくなります。それで家の中のコンセントや照明が半分使えて半分使えなくなります。この場合は電力会社に依頼してヒューズを交換してください。


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